感染対策 周術期抗生剤

土曜日の夕方、多恵副院長が手術担当看護師さんを伴って感染症対策の研究会に参加して来てくれました。
白内障手術の最も忌むべき合併症に術後眼内炎があります。これは原因菌にもよりますが一度おこると失明もありえる非常に重篤な合併症です。当院ではイソジン皮膚消毒とPAヨードによる念入りな洗眼はもちろんとして、抗生剤術前点眼やオペ終了時の抗生剤添加灌流液によるBag & Chamber Flushingも全例に取り入れ、術中も適宜PAヨードによる術野洗浄を行うなど有効とされる予防策は積極的に行なっています。
もちろん抗生剤点滴もおこなっているのですが、多恵副院長が演者の先生に当院の使用方法を相談しアドバイスを受けて来てくれました。現在は術前から控え室で滴下開始し、術中投薬用のラインがてら手術中も維持するようにしていましたが、短時間に落として一気に血中濃度をあげる必要があり、また投与タイミングもオペ開始時には血中濃度が上がりきっていないと意味がないとのお話だったようです。オペ前の処置やスタッフ体制にも関わるので、よく相談して見直していこうと思います。
幸いにして開院以来一例も眼内炎を経験していませんが、今後も一例たりとも起こしたくはないものです。