院内研修〜救急対応 おさらい〜
本日は今年最後の月例院内勉強会でした。今回は先月に看護師さん主導でやってくれた救急対応のおさらいです。
前回の勉強会直後にも外来で不調を訴える方があり早速役立っていましたが、先日は待合室で突然心肺停止となられた患者様がおられました。
幸いなことに麻酔科の多恵副院長も居合わせたため直ちに蘇生開始。副院長がルート確保やボスミン投与等行うかたわらで院長も拙いながら胸骨圧迫を継続させてもらい、その間スタッフさん達も救急要請、AED装着、モニター装着、挿管介助とテキパキと動いてくれました。
幸いにして心拍&自発呼吸回復。救急隊&大学からきてくださったドクターカーに引き継ぐことができました。
対応としては非常に良かったとおもうのですが、慌てふためく中での対応に問題点や見直す点がないか再確認です。看護師さんが当日の病状、対応、治療について経時記録をできる範囲でリストアップしてくれており、全員で待合〜処置室等移動しつつ当日の状況を見直しました。救急用品の内容&保管位置確認、使用薬剤をアンプルから薬剤充填済みシリンジへの変更、有事の際スタッフ間での意思疎通改善(対応者が大きな声で返事してから行動開始等)、病状や処置の経時記録の徹底、救急要請時の留意事項、他の患者さんの別室への誘導等々、有意義な議論ができました。
また今後も院内勉強会に同様のテーマを定期的に盛り込むこととしました。
今年もたくさんの勉強会本当にお疲れ様でした。
オイル交換
今年のサンタさんのプレゼントです。お父ちゃん用に毎年ビールを置いて行ってくださるのですが、時にこういう不思議な物が置いてあり、起きてきた奥様子供たちが首をかしげます。マニアックなサンタさんです。
過去にはKNIPEXのプライヤーレンチとか。めっちゃ便利です。
早速オイル交換に使ってみました。前から試してみたかった「上抜きと下抜きでどれくらい違うのか?」検証してみました。オイルゲージ穴からチューブを行き止まりまで入れポンピングするとにゅる〜っと吸い出されてきます。ちょっと暖気不足でオイル硬かったようでだいぶ時間かかりましたがちゃんと抜けました。その後下に潜ってドレンボルト外してみましたが全く出てきません。ということは下抜きと同等以上に抜けてるようで結構イケてます。2回に1回はこれで横着しようと思います。オイルはいつものKendallの過走行車用でフィルタも交換して注油。
ついでに最近愛用の添加剤「丸山モリブデン」も。よくYouTubeで楽しみにしている斉藤商会さんから購入したのですが、話題の京阪商会レシピというやつです。にぶちんの院長には調子の良し悪しや燃費がどうの、とかは全く分かりませんがはっきり違うことも2点ありました。
一つは始動直後必ず鳴っていたHLA異音の低減。エアを噛むのかカチャカチャ音がなかなか消えずエンジンかけ直してなんとか収まることもしばしばでしたが、添加してからはほとんど鳴らなくなりました。
そして一番驚いたのがオイル消費減少。これまでレベルゲージでfullちょい位まで入れてもオイル交換する頃にはlowを下回るため怖くて補充するのが常で、トランクには必ず1本ボトル常備が欠かせませんでした。添加開始してからこの1年少々は消費が激減し補充せずにすんでいます。喰ってはいますが以前の1/3程度になっている感じでオイル交換時にも残量は規定値内に収まっています。
32万キロ超のエンジンで本当にそろそろOHかリビルトエンジンも・・なんて悩んでましたがもう少し頑張れそうです。
今年最後の予定手術
本日は年内最後の予定手術でちょっと控えめでしたが白内障6例で締めくくりました。今年も難症例の方が多数おられましたが、皆さん大きな問題もなく無事終了することができました。執刀させて頂いた患者さん方、そして頑張ってくれたスタッフさん達には本当に感謝しております。来年も丁寧な手術を心掛け、また眼内レンズのアップデートもしっかり取り入れてがんばりたいと思います。
院内研修〜PAP〜
昼休みは参天製薬の担当さんがおいでになり同社の緑内障治療点眼薬「エイベリス®(オミデネパグイソプロピル)」の紹介を交えてプロスタグランジン(PG)製剤による副作用について解説してくださいました。
現在緑内障治療の第一選択として用いられるPG製剤は眼周囲に副作用を起こすことがよく知られています。眼瞼の多毛、色素沈着、眼窩周囲脂肪萎縮、上眼瞼溝深化(DUES)、眼瞼硬化等々。近年はこれらの副作用をまとめてプロスタグランジン関連眼窩周囲症(Prostaglandin-associated periorbitopathy : PAP)と称されています。
PAPも高度になってくると眼瞼が硬くなって眼球を圧迫気味になり眼圧上昇や緑内障術後の経過不良につながります。またそもそも眼圧を正確に測ることすら困難になってきます。
島根大学の谷戸教授がこのPAPのグレーディング(SU-PAP)を提唱しておられ、ご発表の論文やその大まかな内容を解説してくださいました。
参天製薬のエイベリスはPG製剤のなかでもPAPが少ないとされ当院でも重宝しておりますが、他の製剤と異なる短所として白内障術後には禁忌となり使えなくなってしまうという点があります。ちょっと思い違いをしており「白内障術後眼には使えない」ではなく「白内障術後の患者さんには使えない」だそうです。つまり片目術後患者さんの反対眼にも使用を控えてくださいとのこと。添付文書の文面も紛らわしいので要注意です。大変勉強になりました。ご多忙中ありがとうございました。>参天さん
鳥取大学眼科同門会
といいましても家庭の事情で現地参加はできずオンライン参加です。ちょっと遠方まで運転が必要だったため車にiPadとモバイルWiFiを放り込んで出発。道中で聴講していましたが運転中なため画面は見れず、ほとんど音声のみのまさに耳学問でした。
近隣&鳥取大学の先生方からたくさんの一般講演のあと、三重大学の近藤峰生先生の特別講演を拝聴いたしました。
冒頭には眼科専門医制度の専門医機構への移行措置についての解説もありました。眼科は移行を結構引っ張っていたんですが、来秋に一斉移行となるそうです。みんな一緒に切り替え、と聞くと集団心理か?なんとなく心強い気がします。
講演会の後は同門会総会が行われそちらの様子もオンラインで拝聴できました。新入局の先生方のご挨拶もありましたが今年はたくさんの先生方がおられて心強いかぎりです。患者さんのご紹介等で大変お世話になることが多いと思います。よろしくお願いいたします。
院内研修〜ベオビュ〜
昼休みはノバルティスの担当さんがおいでになり同社の抗VEGF硝子体内注射「ベオビュ®(ブロルシズマブ)」について解説してくださいました。従来の薬剤と比較して浸出液のコントロールに優れ投与間隔の延長が見込めるとされていますが、若干眼局所の副作用の頻度が高めとのことでありなかなか使用に踏み切れていませんでした。本日はそのあたりを重点に、発売後の調査結果や副作用対策等についてお話してくれました。
リスクも含め患者さんにしっかりお話し適応をしっかり見極めて使用すれば非常に良い薬と思われます。反対眼が健在で既存薬で効果不十分の患者さんなどまた検討してみようと思います。ご多忙中ありがとうございました。>ノバルティスさん
院内研修〜プレシジョンワン〜
素材は酸素透過性が非常に良いシリコンハイドロゲルですがやや固い素材ですので、目に触れる部分は含水率が高く柔らかい素材とし眼瞼からの圧を分散して角膜への攻撃性を軽減しているようです。これにより安全性と快適な装用感、うるおいを高いレベルでバランスしたレンズとのこと。コンタクト患者さんの角膜上方に時々見られるSEALs(Superior epithelial arcuate lesions)に対しても良さそうな感じです。
同社のプレミアムコンタクトである「トータルワン」とよく似ている様で性能面もかなり近いようですが、価格面ではお求めやすくなっています。
お忙しいなか解説有難うございました。>アルコンさん